機関紙 ひと・まち no .28

新ンミリオンハウス「くるみの木」ができて
      〜出会って、語り合って、分かり合ってつながる〜
 特定非営利活動法人ワーカーズどんぐり 代表 鈴木 裕子

 平成20年10月15日、武蔵野市中町に7番目のテンミリオンハウスとして「くるみの木」がオープンしました。この日はNPO法人ワーカーズどんぐりが誕生して7年目の日でもありました。
 テンミリオンハウスとは武蔵野市が行う事業で、市民による地域福祉の共助提案に対して、年間1,000万円(テンミリオン)を上限に運営の補助を行うものです。


広い庭に囲まれた「くるみの木」入口にミニデイのプログラムとランチメニューが置いてあり、誰でも利用できる

テンミリオン事業の受託
 ことの始まりは昨年4月1日号の市報に、この家の運営団体を公募する記事が載ったことでした。ここはそれより1年前からワーカーズどんぐりがアクトの自立支援サービスでうかがっていた家でした。それまでいろいろなサービスを組み合わせてこの家でひとり暮らしをされていたオーナーが、引っ越されることになり、2月ごろ私たちどんぐりに「ここで何かしませんか」と聞いてくださいました。月35,000円の家賃にも四苦八苦していたどんぐりでは、100坪の土地に27坪の建物では格安の10万円の家賃でも捻出できず断念したのでしたが、こういう形で又私たちの前にチャンスが戻ってきました。「これは公募するしかない!」とメンバー皆で準備を始めました。
 5月31日申請書提出、6月18日プレゼンテーション、そして6月27日事業採択通知受け取り!!
 それからの開設準備は事業計画書の練り直し、改築準備、地域説明会とあれよあれよと時間が流れ、メンバー一同これ以上働いたことが無いというくらい忙しい毎日の連続で開所式を迎えました。 現市長になってはじめてのテンミリオンハウスオープンと公募形式も初めてだったということで、いろいろな方々から大変期待をされながらの開設でした。 一週間のオープニング内覧会を終え10月21日より営業を開始しました。

高齢者ミニデイと障がい児預かり
 65歳以上で歩いてこられる方が中心のミニデイタイプの施設ですが、就学前の障がいのお子さんを預かるレスパイト事業も実施しています。ミニデイのプログラムは午前中が自立生活体操や太極拳、午後はコーラス、文章講座や手仕事など好きな時間に参加していただけます。又地域の方にも支援して頂きコミュニティーガーデンではいろいろな植物を植える準備が整いました。地域のシェフに腕を振るってもらうシェフの日や一般の方も参加していただけるミニコンサート、地域講座などはすぐに予約で埋まってしまうようになりました。

 地域の人の協力でコミュニティーガーデン作り

 地域の人も参加できるミニコンサート

 お昼は日替わりランチを500円で20食と月替わりでカフェランチを準備しています。開設以来毎日別メニューの献立で、利用者から「おいしくてとても楽しみです」というお声を頂いています。
 プログラムの部屋と喫茶スペースのほかにもう一部屋あり、お子さん連れのお母さんたちにもたくさんご利用いただいています。 
                                            
地域住民を巻き込んでの居場所つくり
 ワーカーズどんぐりは本来の訪問介護事業をしながら「くるみの木」の運営をさせて頂き、責任重大なことになりました。初めての施設運営で難しいこともたくさんありますが、毎日顔の見える関係は利用者だけでなくメンバー同士のコミュニケーションも深まり、又どんぐりを市民の方に知っていただく場所ともなりました。開設から半年がたった今、地域住民を巻き込んでの家つくり、居場所つくりは「出会って、語り合って、分かり合ってつながる」の理念を徐々に実現しています。

 


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